スズメバチの巣を安全に除去したい！注目すべきポイントとは？

夏休みやお盆休み、それにシルバーウィークは、家でゆっくり過ごしたり、レジャーなどで自然の中で遊んだりすることも多くなります。楽しいことの多いこの時期ですが、思わぬ脅威が存在していることも確かです。

実は夏から秋にかけてというのは、スズメバチの被害を聞くことが多くなる時期。攻撃性が強く、毒性を持った針で人を脅かすスズメバチは、刺されると重い症状を引き起こすこともあるので、注意が必要です。

今回はそんなスズメバチの巣の特徴や危険性、駆除方法、予防法について、詳しくお伝えしていきます。スズメバチでお困りの方は、その特徴や巣の駆除方法を知って、早めに巣を駆除しましょう。

スズメバチの特徴を知っておこう！

人を攻撃する習性を持つスズメバチ。スズメバチは針で人を刺すことがあります。もし刺されたら最悪死に至るケースも。スズメバチの習性や危険性を知り、屋外に出るときに注意をすることで、スズメバチに刺される危険をなくしましょう。

・スズメバチの習性について

スズメバチは、一匹の女王バチと多くの働きバチから構成されています。春先に冬眠から女王バチが目覚めると、一匹だけで巣作りを始めます。梅雨頃になると、幼虫から成虫となった働きバチも一緒に巣作りをし始め、どんどん巣が大きくなっていきます。

働きバチは秋が深まるとほとんどが死にますが、栄養を蓄えた新しい女王バチだけが、倒木の中などで冬眠をして、生き残ることができます。そして新たな年を迎え、春になると冬眠から目覚めて巣作りを始めます。

日本には、15種類ものスズメバチがいるといわれています。世界最大ともいわれる大スズメバチは日本にも生息しており、その名の通り、人の親指ほどの大きさをしています。とても気性が激しく、離れた距離からも襲ってくるハチなので、大型のハチの存在に気付いたら離れるよう注意が必要です。

最も被害件数が多いといわれているのが、キイロスズメバチです。比較的小さなサイズのスズメバチですが、都市部にも適応能力があるため、民家の天井裏などに巣を作ります。体が濃い黄色をしているのが特徴です。こちらのスズメバチも気性が激しく攻撃的で、人が巣に近寄っただけでも刺される可能性があります。

スズメバチと間違いやすいのが、アシナガバチです。アシナガバチは長い足を持っており、飛ぶ速さはゆっくりで大人しい性格をしています。積極的に攻撃してくることはありませんが、人間の攻撃には反撃してくるので、安易に巣がある場所に近づいたりしてはいけません。スズメバチより強力な毒を持つアシナガバチもいるので、用心しましょう。

・スズメバチの危険性について

スズメバチは凶暴で、巣に近づくだけでも刺される危険があります。スズメバチに刺されると、どんな症状がでるのでしょうか。

スズメハチに刺されると、アレルギーをもっていなくとも15分程度でかゆみや痛み、腫れや水ぶくれなど、刺された箇所に何らかの症状がでてきます。刺された方の体質によっても、出てくる症状はさまざまです。

特に気をつけなければいけないのが、「アナフィラキシーショック」と呼ばれるアレルギー反応。これは顔が真っ青になったり呼吸困難に陥ったり、最悪の場合には死に至るケースもある恐ろしい全身症状です。刺された人がハチ毒への抗体を持っていると、このような症状を起こすことがあります。

アナフィラキシーショックになると短時間で死に至ることもあるため、素早く対応することが求められます。ハチに刺されたらすぐ救急車を呼んで、早めに病院で手当てを受けましょう。

スズメバチの巣を駆除する前に！これだけは要確認

スズメバチの巣を見つけたら、一刻も早く駆除したいと思われることでしょう。しかし、いざ駆除する前に、確認しておきたいことがあります。

巣が大きくなると、働きバチの数も増えていて気が荒くなっていますから、刺される危険性が増してしまいます。ハチの駆除は、巣が小さいときが狙い目です。10センチメートル未満の小さい巣が駆除に向いています。

10センチメートルを超す大きさの巣では、幼虫だった働きバチが成虫となり、ハチが大量に発生している可能性が高くなります。巣を守ろうと気性が荒くなったハチに、刺される危険があります。

スズメバチの巣を徹底駆除！適切な方法とは

スズメバチの巣の駆除には、適した方法があります。1年の中でも、スズメバチが攻撃的な時期というは決まっています。その時期を避け、駆除に適した時期に駆除をするのがおすすめです。こちらでは駆除に適した時期や、服装など、駆除するにあたって必要なポイントをお伝えします。

・スズメバチの駆除に適した時間

働きバチは、秋までにほとんど死にたえ、女王バチは巣以外の場所で冬眠をします。冬は巣にハチがいない状態なので、巣を駆除するには最適です。

そして春になると、一匹で巣を作り始めます。この時期は、女王バチも冬眠から出てきたばかりで攻撃性も弱っています。まだ働きバチも羽化しておらず巣は小さく、しかも女王バチも駆除できるので、一気にすべてのハチを退治できることになります。そういった意味で、春は駆除に向いている季節です。

スズメバチは日が落ちた後に、巣に戻ってきます。ハチ達は、暗い時間には飛ぶことができません。そのため巣の駆除は、日が落ちて辺りが暗くなったときを見計らっておこないます。低い所にある巣なら、比較的駆除がしやすいでしょう。懐中電灯などの強い光や明るい色、また香水や整髪料などの匂いは、ハチを刺激してしまうので注意が必要です。

・用意するものや服装など

スズメバチの巣を駆除するとき、何も防御するものがない服装ではあまりにも危険です。駆除をした際に刺されないように手袋をはめ、白色のハチ用の防護服やカッパを着用しましょう。頭部を守るために帽子を被ることも忘れてはいけません。黒など、色があるとハチを刺激してしまうので、白い色の物を着用することです。

・駆除の流れ

スズメバチの巣の駆除には、殺虫剤が効果的です。まずは辺りが暗くなった頃を見計らって、巣に近づき、巣の表側やハチが入る穴に向かって5分ほど殺虫剤をかけます。さらに巣の内側に入るように、殺虫剤を念入りにかけていきます。

巣に殺虫剤をかけ終わったら、懐中電灯を地面に設置して、その光にハチがおびき寄せられたところに殺虫剤をかけて、最後のとどめを刺します。ハチが出てこないことを確認して、巣を処分します。以上がスズメバチの巣駆除の、一連の流れになります。

スズメバチは、毒性の強い危険なハチです。小さな巣であっても、スズメバチの巣をご自身で駆除しようとするのは、大変危険です。スズメバチの巣の駆除は、害虫駆除の業者に任せた方が安心だと言えるでしょう。

■もう巣はつくらせない！効果的な予防策とは

スズメバチの巣を駆除したら、一安心ですが、また巣を作られる可能性もあります。スズメバチのような有害なハチには、2度と巣を作らせたくないものです。どうしたら、スズメバチが巣を作ることを予防できるのでしょうか。こちらでは、巣を作らせないための効果的な予防策をご紹介していきます。ぜひ普段からの対策として、取り入れてみてはいかがでしょうか。

・屋内での予防策

スズメバチは人が住んでいても平気で、民家の天井裏などに勝手に巣を作ります。家にハチが巣を作られたら、いつ刺されるかもしれないという不安の中を暮らすことになり、おちおち安心して住むこともできません。

そこでまず、スズメバチの侵入経路を断つことを考えましょう。普段から軒下や床下など、スズメバチが入ってきそうなところをチェックして、殺虫剤をまいておくと安心です。また屋根裏など外から入ることができる通気口があれば、そこに網を張っておくのもよいでしょう。

・屋外での予防策

屋外でスズメバチが巣を作りやすいのは、庭の木の枝などです。スズメバチが巣を作りそうな場所に予防用の殺虫剤をまいておきます。ハチが嫌がって、その場所に巣を作りたがらなくなるでしょう。殺虫剤は雨で流れてしまうこともありますので、数週間から1カ月程度を目安にして、定期的にまいておくことが大切です。

まとめ

今回はスズメバチの特徴や巣の駆除方法についてご紹介しました。スズメバチを自分で駆除すると決めた方は、怪我をしないよう、万全な状態で臨んでください。

10センチ以上の大きな巣があった場合、なかなかご自分での駆除は難しくなります。また駆除しても効果がない、忙しくて時間がないという方もいらっしゃるでしょう。そのようなケースでお困りのときも、害虫駆除のプロに任せれば安心です。

プロに任せれば、スズメバチ刺される危険はありません。スズメバチのような攻撃性の高いハチは、害虫駆除のプロでないと刺されるリスクがとても高くなります。もし刺されてアナフィラキシーショックの症状が出たら、死に至る可能性もゼロではありません。

なかなか駆除がうまく行かない間、不安を抱えながら過ごすのは辛いものです。そのようなときは、迷わず害虫駆除のプロにスズメバチの駆除をお願いしてみましょう。