スズメバチの寿命はいつまで?冬に見かけないのはなぜかをご紹介!
丈夫な針と、強い毒を持つスズメバチが、もし自宅の近くで巣を作っていたら大変ですよね。「巣を除去してしまおう!」と思う方も多いかもしれませんが、むやみやたらにスズメバチの巣に手をかけるのは大変危険です。特に夏場は、スズメバチが活発になっている時期と言われていますので、反撃を受けてしまう可能性も高いでしょう。
そういえば、冬場はスズメバチをあまり見かけないですよね。スズメバチは冬になると死んでしまうのでしょうか?もしそうだとすれば、冬の時期を狙って巣を除去すると比較的簡単に除去できそうですよね。
そこで今回は、「スズメバチの寿命はどのくらいなのか?」「スズメバチを冬に見かけないのはなぜか?」などについてまとめてみました。
スズメバチ被害にお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
目次
スズメバチの寿命はいつまでなのか?
スズメバチはすべて、「女王蜂」と呼ばれる蜂から産まれます。女王蜂は基本的に、1つの巣に対して1匹しかいません。その1匹の女王蜂が、オスと交尾し、たくさんの卵を産むのです。
そうして女王蜂から産まれたスズメバチは、産まれてから5日程度で卵から孵(かえ)ります。卵から孵ったときは幼虫の状態なのですが、そこから2週間程度でサナギとなり、その後約2週間で羽化します。
スズメバチの寿命は、スズメバチの種類にもよりますが、羽化してから1か月程度と言われています。もちろんこの寿命はトラブルが何もなかった場合であって、餌を取る際にケガをしたり、他の生き物に捕獲されてしまったりして、すぐに死んでしまうケースも多々あるようです。
スズメバチの繁殖サイクルは?
スズメバチの一般的な寿命は1か月程度ということですが、それにしては夏から秋くらいまで、たくさんのスズメバチを見かけますよね。それは、タイミングをずらしながら、次々と新しい卵が孵っているからです。
「次々産まれてくる割に、冬になると見かけなくなるのはなぜ?」と疑問に思う方もいるかもしれませんね。どうやらスズメバチには、繁殖のサイクルがあるようなのです。ここでは、スズメバチの年間の繁殖サイクルについて、ご紹介していきたいと思います。
4~6月
まず、春頃になると、女王蜂と呼ばれる1匹のメスのスズメバチが、気に入った場所に巣を作り始めます。女王蜂は巣を作りながら餌を集め、たくさんの働き蜂を産み、羽化させます。
7~9月
夏になると、羽化した働き蜂たちの活動が活発化し、巣の外でも頻繁にスズメバチを見かけるようになります。働き蜂たちは、幼虫に与えるための餌や、巣を拡大するための材料を集めるために飛び回ります。そして女王蜂は、拡大されていく巣の中で、次々と新しい働き蜂を産み続けます。
この時期の働き蜂は非常に攻撃的で、人間を針で刺したりすることも多くなります。
10月~11月
秋を過ぎると、新しい女王蜂が産まれます。新しい女王蜂は十分な栄養を与えられて羽化すると、産まれた巣から旅立ちます。新しい女王蜂は、オスのスズメバチと交尾をおこないつつ、新しい住処を探すのです。
この頃、新しい女王蜂を産んだ母親女王蜂も、冬を越えるため巣から飛び立ち、土の中など、暖かい場所へと移動していきます。役割を終えた働き蜂たちは、冬を迎える頃にはほぼすべて死んでしまい、巣からいなくなります。
12月~3月
本格的な冬に入ると、女王蜂は暖かい土の中などで、次のサイクルに向けて体力を温存しつつ、冬が過ぎるのを待ちます。そうして春を迎えると、また新しい巣を作る場所を探して、旅立っていくのです。
女王蜂の寿命は他のスズメバチより寿命が長い!
スズメバチの繁殖サイクルを見てみると、女王蜂の寿命は働き蜂の寿命とは違うということに気がついたのではないでしょうか?
スズメバチの平均寿命は1か月程度ですが、実はそれは働き蜂の場合であって、女王蜂に関して言えば、もっと寿命が長いのです。女王蜂の寿命はなんと、短くても1年、長ければ3年程度にもなると言われています。
オスのスズメバチは寿命が違う?
「女王蜂以外はすべて働き蜂なのでは?」と勘違いされていることがありますが、実はそうではありません。スズメバチにおいて、働き蜂になるのはメスだけで、オスは働き蜂にはならないのです。
スズメバチのオスは、女王蜂と交尾をしたらその役目を終えてしまいます。したがって、スズメバチのオスは長くても2か月程度しか生きられません。
逆にスズメバチのメスは、女王蜂以外はすべて働き蜂となり、オスと交尾することなく一生を終えることになります。
スズメバチが特に活発になる時期
スズメバチを見かけたらどんなときであっても警戒しなければなりませんが、スズメバチが活発になる時期は特に注意が必要です。スズメバチの活動が活発な時期は、針などで攻撃されやすいため、巣などを見つけても強引に駆除しようとするのはやめましょう。
スズメバチが好む食べ物は昆虫!だから夏~秋にかけてが一番の食事どき
スズメバチは、バッタやハエ、カマキリなどを主な餌としています。働き蜂はこれらの昆虫を捕まえると、団子状にして幼虫に食べさせます。つまり、これらの昆虫がたくさんいる夏から秋にかけてが、スズメバチにとって一番の「食事どき」となるのです。
この時期は、スズメバチがもっとも盛んに屋外で活動する時期となるため、人間は十分に警戒する必要があります。
夏~秋にかけては刺される危険性が高い!
7月~10月ごろのスズメバチは、上述のとおり餌となる昆虫を探しに屋外を飛び回っているため、人間に遭遇することも多くなります。この時期のスズメバチは性格的にも攻撃的になっているので、少し近づいただけでも刺されてしまうかもしれません。
たとえスズメバチを見かけても、刺激しないように、なるべくそっとしておいたほうがよいでしょう。よほどのことがない限り、この時期にスズメバチの巣を駆除するのはおすすめしません。
スズメバチの巣を取り除くなら冬がおすすめ!
夏にはあれだけいたスズメバチも、冬になると一気におとなしくなります。屋外を飛び回っていたスズメバチは、ほとんどいなくなってしまうでしょう。スズメバチの巣を駆除するなら、この時期におこなうのがおすすめです。
冬の巣には、もう誰もいない……でも放置しておくのは危険
女王蜂以外のスズメバチは、冬を迎える頃にはほとんどが死滅してしまいます。また女王蜂も新天地を求めて旅立っていきます。つまり、スズメバチの巣はもう誰もいない状態ということです。スズメバチの巣を駆除するなら、このタイミングを狙うと安全でしょう。
「もう誰もいないなら、放置しておいてもよいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、スズメバチの巣を駆除しないままにしておくのは危険です。巣を放置しておくと、来年また違う蜂がやってきて巣を再利用してしまうかもしれないからです。
また、通常巣を旅立った女王蜂が再び同じ巣に戻ることはほとんどありませんが、それでも、古い巣の近くに新しい巣を作りだす蜂が現れないとも限りません。
もし冬場にスズメバチの巣を見かけたら、春になる前に駆除してしまったほうがよいでしょう。
駆除はプロにお任せしよう
冬にスズメバチの巣を駆除する際、「もう巣の中には誰もいないから」と安心して、自力で駆除しようとする方がいますが、あまりおすすめできません。もしかすると、思いがけず長生きしてしまった働き蜂や、出遅れた女王蜂がまだ残っているかもしれないからです。
スズメバチの巣を駆除する際は、たとえ冬であっても、蜂駆除のプロにおまかせするようにしましょう。プロの業者なら、安全に、キレイに巣を取り除いてくれます。時間と労力も削減することができるでしょう。
まとめ
さて今回は、「スズメバチの寿命はどれくらいなのか?」「冬に見かけないのはなぜか?」などについてご紹介してきました。
スズメバチの駆除というと、ついスズメバチが活発な時期におこないたくなってしまうものですが、できるだけ冬場など、スズメバチの活動が落ち着いた時期を狙っておこなったほうが安全で、簡単です。
「夏はスズメバチがたくさんいて困る」といったお悩みを抱えている場合は、ぜひ冬のうちにスズメバチの巣を探し出し、早々に取り除いてみることをおすすめします。その際は、自力でやろうとせず、ぜひ蜂駆除の業者を呼ぶようにしてくださいね。
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