蜂は越冬する?働き蜂の活動は秋まで!冬の女王蜂と巣の状況は?
蜂は春から夏にかけて動きが活発になりますが、冬はあまり見かけないですよね。それはどうしてなのでしょうか?
また夏の時期にできてしまった蜂の巣は、蜂がいなくなった冬におこなうのがよいと思われがちですし、たくさんの人がご存知の事実です。しかし蜂の種類によって異なるので、撤去の時期には注意が必要です。
今回は冬に蜂を見かけない理由、さらには家に作られてしまった蜂の巣駆除の、ベストなタイミングまでご紹介します。駆除の適した時期を知って、安全に蜂の巣を取り除きましょう!
目次
働き蜂は越冬できず、女王蜂だけが残る
じつは働き蜂のほとんどは冬を越すことができません。冬を越すことができるのは、基本的には女王蜂だけです。それでは働き蜂と女王蜂の違いを見ていきましょう。
越冬できない働き蜂
冬に蜂を見ることはほとんどないですが、それは多くの働き蜂が冬を越すことができないからです。働き蜂は冬になるとその寒さに耐えられなくなり、死んでしまうのです。働き蜂の寿命はおよそ3か月で、冬になるとほとんどは力尽きてしまうため見かけることはありません。
冬も生き残る女王蜂
いっぽうの女王蜂の寿命は1年から3年ほどで、寒い冬を越すために栄養を蓄え、暖かい場所に身を潜め春になるのを待ちます。そして春になると、再び活動を始めるのです。
越冬により体力を消耗した女王蜂は、春になると餌を食べて体力を取り戻します。そして十分に回復すると、巣を作り始めるのです。
スズメバチの活動期間は7月~10月まで
スズメバチの活動期間は夏から秋ごろまでです。春ごろは冬眠を終えたばかりの女王蜂のみしかいないため、スズメバチに刺される危険性はあまりありません。しかし攻撃性が高いので注意が必要です。
スズメバチの特徴
スズメバチは基本的には凶暴な性格で、人を刺すおそれも高いので注意が必要です。とくに9月から10月にかけては攻撃性がさらに増すので、この時期にむやみに巣や蜂に近づくのは絶対にやめましょう。
スズメバチの寿命
働き蜂の寿命は1か月ほどで、女王蜂と比べると非常に短い期間で生涯を終えます。それに対して女王蜂の寿命はおよそ1年で、冬を越したのち卵を産み幼虫を育てます。
アシナガバチの活動期間は3月~9月まで
アシナガバチは3月から9月が活動期間です。おとなしい性格なので、基本的にアシナガバチの巣にむやみに近づかなければ、こちらが攻撃されることはありません。
アシナガバチの特徴
アシナガバチの巣は他の蜂と比べ小規模なのが特徴です。また街中や人が住んでいる家にも巣を作る場合もあります。基本的にはおだやかなアシナガバチですが、働き蜂の動きが活発になる夏ごろは注意が必要です。
アシナガバチの寿命
働き蜂の寿命はおよそ4か月です。そのため春ごろ生まれたアシナガバチは、活動期間が終了する9月にはほとんど死んでしまいます。いっぽう女王蜂は秋ごろ生まれひと冬過ごし、その翌年の冬には死んでしまうため、寿命はおよそ1年です。
ミツバチは越冬可能。冬は攻撃性が上がる!
ミツバチは女王蜂だけでなく、働き蜂も越冬できる珍しい蜂です。なぜミツバチは働き蜂も冬を越すことができるのでしょうか?
働き蜂が冬を越すことができる理由
ミツバチは女王蜂とともに働き蜂も互いに身を寄せ合い、その集団の体温を保つことで冬を過ごします。互いに協力することで、寒い冬を乗り切るのです。
ミツバチの寿命
働き蜂は冬を越せるからといって、他の蜂と比べて寿命が長いわけではありません。働き蜂の寿命はおよそ1か月と他の蜂とほとんど変わりません。それに対し、女王蜂の寿命はおよそ2年から3年あります。
ミツバチは冬に攻撃性が高まる
冬の蜂は行動があまり活発でないイメージがあるかもしれませんが、じつはミツバチの場合は冬になると攻撃性が高まります。そのため冬場に巣に近づくのは、極力やめておいたほうがいいでしょう。
蜂の巣は冬が終わるまでに撤去しよう
蜂の巣は冬が終わるまでに撤去したほうがよいです。しかしすべての蜂に当てはまるわけではありません。蜂の種類ごとに適した巣の撤去のタイミングを見ていきましょう。
スズメバチの巣の撤去に適したタイミング
スズメバチの巣を撤去するのは、春ごろが最も適しています。というのも越冬できない働き蜂ですが、12月ごろだとまだ巣の中に残っているおそれがあります。働き蜂が巣の中にいる状態での巣の撤去は、危険がともなうので避けたほうが無難です。
いっぽう寒い冬が過ぎた春ごろには働き蜂もいなくなり、巣の中は冬眠していた女王蜂のみになります。冬眠から目覚めた女王蜂は体力を消耗し、弱っているのでこのタイミングでの巣の撤去がいいでしょう。
アシナガバチの巣の撤去に適したタイミング
アシナガバチもスズメバチ同様、女王蜂が単独で活動をし始める春ごろの巣の撤去が最も適しています。働き蜂が生まれる前に、撤去してしまいましょう。
ミツバチの巣は数年使われる
蜂の巣のほとんどが1シーズンのみの使用に対し、ミツバチの巣は数年使われます。ミツバチは働き蜂も越冬できるため、冬でも巣の中で過ごします。スズメバチやアシナガバチの巣の撤去は冬が終わるころが好ましいですが、ミツバチの場合攻撃性が高まるため寒さが続く時期での巣の撤去は避けましょう。
蜂の巣駆除をする前、した後の注意点
蜂の巣駆除をするには危険がともないます。駆除をする前と駆除後の注意点を確認し、安全な駆除を心掛けましょう。
巣を撤去する前に確認すること
まずは周りに蜂が飛んでいないか確認しましょう。近くに蜂が飛んでいる場合、攻撃されるおそれがあるからです。念のため、蜂用の駆除スプレーを周りに撒いておくとより安心です。
周囲に蜂がいないことを確認したら、次は巣の中をのぞいてみましょう。巣の中に蜂がいた場合、撤去時には注意が必要です。
撤去後の注意点と巣の処理について
蜂の巣を撤去すると蜂は居場所がなくなり、巣があった場所の周辺をさまよいます。1週間ほど経つといなくなりますが、その間は飛び回るおそれがあるので、蜂用のスプレーを撒き近寄らせないようにしましょう。
撤去後の巣の処理ですが、蜂の巣を燃やすのは火事につながってしまうかもしれないのでやめましょう。巣の中の蜂がすべて死んだことを確認し、袋に入れてゴミに出してしまいましょう。
少しでも危険を感じたらプロの駆除業者に相談を
十分注意すれば、自分で蜂の巣を駆除することはできます。しかし巣が高所や閉所にあったり、まだ蜂が残っているおそれがあったりする際に、自分で駆除をするのは危険な場合があります。
少しでも危険を感じたら、無理して自分で駆除をしようとせずプロの駆除業者に相談しましょう。
まとめ
冬に蜂を見ることはほとんどないですが、それは働き蜂のほとんどは越冬できず女王蜂のみが生き残るからです。女王蜂は寒い冬を乗り切るため、栄養を蓄え暖かい場所に身を潜め春になるのを待ちます。
またスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの活動期間や時期は異なります。巣の撤去のタイミングも違うため、それぞれの蜂に合った時期を選びましょう。
蜂の巣を撤去する際は、巣の回りに蜂が飛んでいないか、巣の中に蜂が残っていないかなど安全を確認してからおこないましょう。
少しでも蜂の巣駆除に危険を感じたら、無理に自分で駆除しようとせずプロの駆除業者に相談して安全に駆除してもらうことが大切です。
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