フタモンアシナガバチの特徴について!その危険性はゼロじゃない
フタモンアシナガバチは、アシナガバチのなかでも見かける機会の多い種類ですが、生態まで知っている人は少ないでしょう。
この記事では、フタモンアシナガバチをはじめとした、代表的なアシナガバチの生態や危険性を解説します。あわせて、巣を見つけてしまった場合の対処法や駆除方法についてもご紹介しますので、参考にしてください。
目次
フタモンアシナガバチの特徴について
アシナガバチのなかでも代表的な種類であるフタモンアシナガバチですが、見た目や行動の特徴などは知らない人も多いでしょう。
ここでは、フタモンアシナガバチの生態や巣の特徴について解説します。
フタモンアシナガバチの生態
フタモンアシナガバチはあらゆる環境に適応する種類で、日本の各地に生息しています。体長は14~18ミリメートルと小型で、見た目は黒い胴体に黄色いしま模様があって、腹部にはふたつの黄色い紋があります。
4~10月に活動し、花の蜜やアオムシなどを食べて生きています。
フタモンアシナガバチの攻撃性
フタモンアシナガバチは、攻撃性が低く、積極的に攻撃をしかけてくることはありません。巣に近づいたり刺激を与えたりすると、敵が来たとみなされ、攻撃対象になるおそれがあります。
また、8月ごろの新女王バチが誕生する時期は、新女王バチを守ろうとして警戒心が高まるため、通常よりも攻撃的になります。
フタモンアシナガバチの巣
巣の形はお椀をひっくり返したような形で、巣穴の入り口が隠れていないので、のぞけば中が見えるような作りになっています。色は茶色か灰色をしていて、軒下やベランダ、木の隙間などさまざまな場所に巣を作ります。
フタモンアシナガバチに限らず、アシナガバチの巣はどれも同じような形をしています。とても頑丈で多少つついた程度では取れないので、下手に触らないようにしましょう。
フタモンアシナガバチ以外にも、代表的なアシナガバチはいます。どのようなアシナガバチがいるのかみていきましょう。
フタモンアシナガバチ以外のアシナガバチについて
フタモンアシナガバチ以外の代表的なアシナガバチは、おもに以下の3種類がいます。それぞれの見た目や大きさなどの特徴について詳しくご紹介します。
キアシナガバチ
キアシナガバチは、体長21~26ミリメートルと、アシナガバチのなかでは最大級の大きさです。色は黒と黄色のしま模様ですが、黄色の割合が多めです。
市街地にはあまりいませんが、攻撃性が強いので、緑の多い公園などでは、虫捕り目的の子供が刺される被害が出ています。刺されたときの痛みがもっとも激しい蜂といわれています。
セグロアシナガバチ
セグロアシナガバチは、体長21~26ミリメートルで、キアシナガバチと同じくらいの大きさをしています。体の色は頭部や胸部は黒っぽい色をしていて、腹部はオレンジ色をしています。
人家に巣作ることがあり、緑の多い場所だけでなく、市街地にも生息しています。毒性が強く、アシナガバチのなかでは、比較的攻撃性も高い種類です。農作物を食べるアオムシや毛虫をエサにしているので、農業をおこなう人には有益な虫とされています。
コアシナガバチ
コアシナガバチは、体長11~17ミリメートルと小さめで、体の色は全体的に黒っぽく、腹部は黒とオレンジのしま模様をしています。
セグロアシナガバチ同様、人家に巣を作ることが多く、攻撃性も高い種類です。
さまざまな種類がいるアシナガバチですが、どれも攻撃を受ける危険性がある種類であることがわかったでしょう。身近な場所でアシナガバチを見かけたらどうすべきか覚えておきましょう。
アシナガバチの巣を見つけたら
アシナガバチの巣は自宅の庭や公園でも見かける可能性があるものです。近づかなければ攻撃を受ける危険性は低いですが、もしものときに焦らずにすむよう、巣を見つけてしまったらどのような対処をすればよいのか覚えておきましょう。
巣の状態を確認してみよう
巣の形をよく見て、アシナガバチの巣であるかどうか確認しましょう。スズメバチの巣だった場合、危険性が高まるので要注意です。
また、巣の大きさにも注目してください。小さい巣であれば、作り始めか作りかけの巣で、集まるハチの数が少ないので危険度はまだ低いです。
アシナガバチの巣には近づかない!
アシナガバチは、人が刺激を与えなければ、攻撃対象にされることはめったにありません。巣にはなるべく近づかず、近くをとおらなければならないときは、できるだけ静かにとおり、巣を揺らしたり巣に触れたりすることがないようにしましょう。
巣ができそうな場所には対策を!
家の軒下やベランダなど、巣が作られそうな場所には、あらかじめ予防をしておくとよいでしょう。殺虫剤やハッカ油には、ハチの嫌がる成分やニオイが含まれています。
そういったものをまいて、ハチが寄り付かないようにすれば、巣が作られることもないでしょう。
まだ巣ができていない場所であれば、ご紹介した対策をおこなうことでハチが寄り付くのを防ぐことができます。しかし、すでに巣ができてしまっている場合は、かえってハチに刺激を与えることになってしまいます。殺虫剤やハッカ油の使用は控えて、業者に依頼するなどして早めに駆除しましょう。
アシナガバチの駆除方法
アシナガバチは、スズメバチに比べれば危険性は低いですが、襲われる危険性は十分にあり、蜂の巣駆除には危険がともなう種類です。アシナガバチの巣を発見したら、どのようにして駆除すればよいのでしょうか?
アシナガバチは自力で駆除できる?
アシナガバチの巣は、作り始めや作りかけの小さな巣であれば、自力で駆除することが可能です。15センチメートルを超える大きさになったら、自力での駆除はとても危険なので、業者に依頼しましょう。
自力で駆除をおこなう場合は、必要な道具をそろえて、正しいで順でおこないましょう。
駆除に必要な道具
駆除には必要な道具が5つあります。すべてホームセンターかネット通販などで購入することができるので、簡単にそろえることができます。
・防護服
厚手の服の上から着用します。ハチの入り込む隙間のないよう、しっかりと全身を覆うことのできるものを選びましょう。
・殺虫剤2~3本
ハチが死滅するまでかけ続けます。スプレータイプのものを2~3本用意しましょう。
・長い棒
蜂の巣を落とすときに使用します。アシナガバチの巣は頑丈なので、硬めの素材のものがよいでしょう。
・懐中電灯
夜の作業なので、巣が見えるように懐中電灯を使用します。ただし、ハチは光に反応する習性があります。光に向かってハチが飛んでくるのを防ぐため、ハチの目には見えない赤い光になるよう、赤いセロハンをつけましょう。
・ゴミ袋
作業後に蜂の巣を入れるのに使用します。駆除予定の蜂の巣が入る大きさの袋を用意しましょう。
駆除方法
蜂の巣駆除を自分でおこなう場合、駆除作業は日没から2~3時間後の夜におこないます。日中の明るい時間にあらかじめある程度巣のある場所を確認しておきましょう。
防護服を着用し、すべての道具を持ったら、懐中電灯の光を頼りに、あらかじめ確認した巣の場所まで向かいます。
あまり近すぎると危険なので、3メートルほど離れた場所から殺虫剤を吹きかけます。無風のときにおこなうか、風がある場合は風上から吹きかけましょう。
巣から出てくるハチがいないくなり、巣の入り口などで動いているハチもいなくなったら、一度吹きかけるのをやめて待ちます。数分後、蜂の巣に動きがないことを確認したら、長い棒を使って巣を落とし、ゴミ袋に入れます。
ハチの針には、死んだあとも毒が残っています。袋から飛び出た毒針に刺さらないよう注意しつつ、念のために再度袋の中に殺虫剤を吹きかけてから、袋の口を閉じましょう。
スズメバチに比べれば危険性の低いアシナガバチですが、危険性がまったくないわけではありません。大きな巣はもちろん、小さな巣であっても、安全に駆除するためには、プロの業者に依頼するのがもっとも確実な方法です。
「安全に駆除したいけど業者選びが面倒」という方は、弊社にお問い合わせください。全国各地の加盟店のなかから業者をご紹介し、予算などから条件に合う業者をお選びいただけます。ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
フタモンアシナガバチは、代表的なアシナガバチのなかでは、比較的攻撃性の低い種類です。しかし、巣を見ただけではどのアシナガバチの巣なのかは判別が難しいでしょう。
また、フタモンアシナガバチも、まったく攻撃してこないわけではありません。巣に刺激を与えるなど、敵とみなされるような行動は避けましょう。
もしもフタモンアシナガバチを見たり、巣を見つけたりしたら、すぐに駆除することをおすすめします。攻撃性の低さに油断することなく、早めの対処を心がけましょう。
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