セイヨウミツバチ|飼育・養蜂は誰でもできる?天敵スズメバチに注意
人の手で育てやすいように品種改良されたセイヨウミツバチは、養蜂の目的で飼育されることが多いです。ハチミツの生産量が多く、脱走するほとんど心配もないため、安定してハチミツを採集できるといわれています。
そんなセイヨウミツバチを飼育する場合は、いくつかの注意点があります。セイヨウミツバチを養蜂する場合、自治体からの許可が必要になるのです。
また、セイヨウミツバチを飼うときには、ダニやスズメバチなどの害虫にも注意しましょう。そこで今回は、セイヨウミツバチの生態と、飼育するうえでの注意点についてご紹介します。
目次
セイヨウミツバチってどんなハチ?
セイヨウミツバチはヨーロッパ原産のミツバチで、養蜂用の蜂として世界中で飼育されています。養蜂のために改良された品種のため飼育しやすく、一般的に「ハチミツ」として出回っているものはセイヨウミツバチのものが多いです。
では、そんなセイヨウミツバチはどんな蜂なのでしょう。以下では、セイヨウミツバチの特徴についてご紹介します。
セイヨウミツバチの特徴
セイヨウミツバチは、日本の在来種である二ホンミツバチと比べると、体の色が黄色っぽい特徴をもっています。また、セイヨウミツバチのほうが、少しだけ体が大きいのです。さらに、セイヨウミツバチからは、美容製品の材料であるローヤルゼリーなどを採集することもできます。
・二ホンミツバチとの違い
セイヨウミツバチは、二ホンミツバチのように巣を引っ越す分蜂を、頻繁におこなうことはありません。セイヨウミツバチの場合、野生で生きることができないため、もし分蜂をしても引っ越した先で死んでしまうようです。
ほかにも、野生で生きられないセイヨウミツバチは、病気や害虫によっても死んでしまうことがあるため、二ホンミツバチよりもこまかな確認が必要になります。
しかし、養蜂用に改良されたセイヨウミツバチは、年に何度も蜜を採集することができるため、商売としての養蜂に向いているでしょう。二ホンミツバチは年に一回しか蜜の採集ができないため、趣味での養蜂に向いています。
また、セイヨウミツバチと二ホンミツバチは、蜜の味にも違いがあります。セイヨウミツバチはすっきりとした甘さが特徴ですが、二ホンミツバチは濃厚な蜜を採集できるのです。
・毒性はあるか
スズメバチほどではないものの、セイヨウミツバチにも毒性があります。セイヨウミツバチの毒でも、人によってはアナフィラキシーショックを起こす場合があるのです。そのため、蜂の巣箱に近づくときには、養蜂用のネット付き帽子や厚手の服、皮の手袋などを着用しましょう。
セイヨウミツバチの飼育って誰でもできるの?
セイヨウミツバチは専用の養蜂キットが販売されているため、初心者でも飼育することができます。しかし、ミツバチを飼育するうえで、守らなければならないルールがあるのです。そこで、以下では養蜂を始める前に知っておくべきルールについてご紹介します。
役所に届け出をする
セイヨウミツバチを飼育する場合は、自治体の窓口に届け出をしましょう。養蜂を始める前に窓口へ届け出をすることは、法律で義務化されているのです。もし届け出をしないまま勝手に養蜂を始めると、ほかの養蜂家の人とトラブルになるおそれがあります。
また、セイヨウミツバチは病害虫や農薬に弱いため、自力で管理するのは大変なものです。しかし、届け出をしておくことで病害虫の検査をしてもらえたり、近くの農薬の使用情報を聞けたりします。
ただ、どこまでの支援があるのかは自治体によって異なるため、届け出を提出するときなどに確認しておきましょう。
・条例の確認
町の条例では多くの場合、学校や公園といった人が集まる場所の近くで、養蜂をおこなうことが禁止されています。養蜂場の蜂が、人を刺すおそれがあるためです。そのため、どのような場所なら養蜂できるかを、役所の窓口で確認しておきましょう。
・マナー
養蜂を始める際、事前に近隣住民へ知らせておきましょう。ミツバチは洗濯物に糞をしたり、近所の住人を刺したりすることがあるため、近隣トラブルに発展するおそれがあるのです。そのため、近隣に人がいない場所で養蜂をするか、近隣住民の承諾を得てから養蜂をするとよいでしょう。
ハチミツができるまでの流れ
働き蜂によって運ばれた蜜が、ハチミツになります。一匹ずつで集められる量は少ないですが、ミツバチは1つの巣に1万匹ほど住んでいるため、たくさんのハチミツを採集できるのです。そこで、以下ではミツバチたちの役割と、ハチミツができるまでの流れについてご紹介します。
巣の中のメンバー構成
働き蜂には「蜜が採れる花を発見して知らせる係」や「蜜を運ぶ係」「蜜を受け取ってハチミツを作る係」があります。花の蜜を探す蜂は、花を見つけると信号を出して仲間を呼び寄せます。呼び寄せられた仲間は花の蜜を採取し、何往復もしてたくさんの蜜を巣に運ぶのです。
蜜を運ぶ蜂は、巣の中でハチミツを作る係に蜜を渡します。巣の中の働き蜂が、受け取った花の蜜を加工してハチミツに変えるのです。
花の蜜が「はちみつ」になるまでの流れ
ミツバチが集めた花の蜜は巣に運ばれ、別の働き蜂へと口移しで渡されます。花の蜜はミツバチの口の中に入ることによって分解され、ハチミツとなるのです。なぜなら、運び込まれた段階では、花の蜜は味が薄く水分が多いためエサになりません。
そのため、ミツバチにとっては、加工して食べられるようにする必要があるのです。出来上がったハチミツは巣穴の中へと貯蔵され、幼虫や働き蜂などのエサになります。
セイヨウミツバチの天敵
セイヨウミツバチを飼育する際は、オオスズメバチやキイロスズメバチに注意しましょう。スズメバチは、ミツバチやその幼虫をエサにするのです。
二ホンミツバチであれば、スズメバチを集団で包み込み、体の熱で退治するという対抗策をもっています。しかし、セイヨウミツバチは戦う術をほとんど持たないため、成虫や幼虫が食べられてしまうのです。セイヨウミツバチの巣が、たった十数匹のスズメバチに全滅させられてしまうケースもあります。
そのため、スズメバチが巣箱の周りをうろついていたり、近くに巣があったりする場合は、早めに駆除をしたほうがいいでしょう。
ただし、スズメバチの駆除をするなら、知識や経験が豊富な業者に駆除を依頼しましょう。強い毒針をもつスズメバチの駆除はリスクが大きいため、自力でおこなうのは危険なのです。
業者への依頼をお考えでしたら、ぜひ弊社のサービスをご利用ください。弊社ではお近くの加盟店から業者を手配させていただくので、早急に対応ができるのです。弊社では24時間無料でお電話を受け付けていますので、よろしければご相談ください。
まとめ
養蜂用に改良されたセイヨウミツバチは、ハチミツを量産でき、野生の二ホンミツバチに比べて飼育も簡単なことから養蜂初心者にもおすすめです。
ただし、養蜂をするときには、自治体への届け出をしておく必要があります。ただ、自治体によってセイヨウミツバチにとって有害な病害虫の検査をしてもらえる場合があるので、届け出と一緒に確認しておくといいでしょう。
また、セイヨウミツバチを飼育する際には、スズメバチにも注意してください。セイヨウミツバチはスズメバチに対しての対抗策をもっていないため、全滅させられてしまうことも珍しくありません。そのため、近くにスズメバチがいるようなら、セイヨウミツバチへの被害が出る前に駆除をしましょう。
ただし、スズメバチの駆除はよほどの事情がない限り、業者におこなってもらうことをおすすめします。弊社では、24時間365日無料で相談を受け付けていますので、ぜひ一度ご相談ください。ご希望にそった業者を、早急にご案内させていただきます。
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