蜂の巣駆除は賃貸の場合責任は?管理会社・自力駆除での各対応方法
賃貸物件での蜂駆除は、巣の場所によって責任の所在が変わります。なぜなら、共用部分であるか、占有部分であるかによって、所有者が変わるからです。
しかし、共有部分は管理者の責任、占有部分は借りている人の責任、と一概にいえるわけではありません。たとえば、共益費や管理費を支払っていれば、占有部分であっても管理者側で対応してくれることもあるので、いちど入居した際の契約書を確認することをおすすめします。当記事では、蜂の巣駆除を賃貸物件でしたいという方のために、対策方法を解説しています。また、業者に依頼する際の費用相場もあわせて紹介しています。
目次
蜂の巣の場所で誰が撤去すべきかケースごとに解説【賃貸物件向き】
蜂の巣駆除は賃貸の場合、巣がある場所によって誰が対応すべきかかわります。ケース別の対応のしかたを詳しく解説していきますので、参考にしてみてください。
ケース【1】蜂の巣が占有部分(部屋・ベランダ)にある
蜂の巣が占有部分、つまり部屋やベランダなど自分だけが使っている部分にある場合は、自分で解決しなければいけないことがほとんどです。ただし、賃貸契約書の内容によっては、管理会社が対応してくれることもあるかもしれません。いちど確認してみましょう。
自分の力で駆除しなくてはいけない場合、業者に依頼する必要があるのか、それとも自分で駆除作業がおこなえるのかということを判断しなくてはいけません。次の章の「蜂の巣駆除までの流れを解説【難易度の判別方法・駆除の方法】」では、自分でできる駆除の範囲や方法をご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。
ケース【2】蜂の巣が共有部分(通路・建物入り口・庭)にある
蜂の巣が建物の通路や入口、敷地内の庭など入居者同士が共同で使っている部分にある場合は、管理会社や大家さんの管轄になります。蜂の巣の近くを何度も通るのは不安ですよね。巣を発見したら、すぐに建物の管理者に連絡をしましょう。
ケース【3】蜂の巣が別の部屋のベランダにある
同じマンションにある別の部屋の敷地内に巣があるのを発見してしまった場合も、管理会社や大家さんに連絡をしましょう。本来はその部屋に住む人の責任になりますが、ご近所トラブルなどを防ぐために直接伝えるのではなく、まずは管理者に相談することをおすすめします。
蜂の巣駆除までの流れを解説【難易度の判別方法・駆除の方法】
自分の部屋やベランダに蜂の巣があり、管理会社に対応してもらえなかった場合、なんとかして自分の責任で駆除しなければいけません。各自治体で蜂の巣を駆除してくれることもあるので、いちど相談してみましょう。
自治体も対応してくれない場合、大きく分けてふたつの解決方法があります。自力で駆除をするか、業者に依頼をするかです。そこで、ここでは自力駆除が可能かどうか判断する方法を解説していきます。
もしも、蜂の種類がスズメバチであった場合は、大変危険ですので早急に相談することをおすすめします。業者依頼を検討される方は「自分で駆除できそうにない……そんなときはプロに相談を」の章を参考にしてみてください。
自分で駆除できる蜂の種類
蜂に刺されてしまうと最悪の場合、アナフィラキシーショックという意識障害をおこして死に至るおそれがあります。蜂の種類によって危険度や攻撃性は異なりますので、駆除を自分でおこなえるか判断するためには、それぞれの特徴を知っておく必要があります。
人間が刺されることの多い蜂の種類と、それぞれ攻撃性や見た目について簡単にご説明していきます。
・ミツバチ
蜂の中では比較的攻撃性が低いです。大きさも小さく、2センチメートル以下ですが、ひとつの巣に何百~何千匹のミツバチが生息しているので注意が必要になります。また、2~3月や10~11月の寒い時期に攻撃性が高くなることもひとつの特徴です。
・アシナガバチ
種類によって異なりますが、体長は約2.5センチメートルです。長い足をたらしてゆっくり飛ぶのが特徴的なアシナガバチは、意外にも穏やかな性格で攻撃性が低いです。しかし、刺激を与えると急に攻撃してくるおそれがありますので油断は禁物でしょう。
・スズメバチ
蜂の中で1番危険なのがスズメバチです。なぜなら、スズメバチは非常に攻撃性が高いからです。身体や巣も大きく、体長も大きいものは約4センチメートルあり、巣の大きさも約60センチメートル近くあります。
スズメバチに刺されてしまうとアナフィラキシーショックを起こし、重症または死に至る危険もあるので、自分で駆除するのはやめましょう。
自分で駆除できる巣の大きさや場所
スズメバチ以外の蜂で、巣が大きくなっていない状態でしたら自力で駆除することも可能でしょう。蜂が巣を作り始めた頃、具体的にはおよそ15センチメートル以下でしたら危険度は低いことが多いです。作り始めの小さな巣には女王蜂と幼虫しかいないからです。
しかし、蜂の巣は放置しておくと、どんどん大きくなっていきます。大きくなった巣には働き蜂も加わって、巣の中にいる蜂の数が多くなるため、危険度が上がってしまいます。
また、閉鎖的な空間での駆除は薬剤を吸い込んでしまうおそれがあったり、逃げ場がなかったりして難易度が上がります。マンションのベランダや室内でない廊下などの開放的な場所にある巣であれば、自分でも駆除可能です。
駆除に必要になる道具を準備する
自分で蜂駆除をするのに必要なものをご紹介します。
・防護服
1番安全なのは、害虫駆除のプロが使っているようなものを着用することですが、それらは数万円する高価なものばかりです。自治体によっては防護服の貸出をおこなっているところもありますので、確認してみるとよいでしょう。
もし、準備できない場合でも、襟や袖に隙間がない長袖と長ズボン、その上にレインコートを着用して肌を隠すようにしましょう。蜂は黒っぽい色に攻撃してくる習性を持っているので、白っぽい服装が好ましいです。
・手袋や長靴
手や足もしっかりと保護して、肌がむき出しにならないように念入りに保護しましょう。隙間から蜂に刺されてしまわないように履き口がゴムなどで閉まる作業用の長靴を使用したり、手袋の入り口を塞いだりして対策をする必要があります。
・帽子など頭を保護するもの
首や頭も保護する必要があります。養蜂家が使用している防峰ネットという顔周りを守れるものがあると便利です。ない場合は、帽子やヘルメットをかぶり、ゴーグルなどで目も保護しましょう。
・殺虫スプレー
蜂専用の殺虫スプレーを使用しましょう。合成ピレスロイドという成分が含まれているか確認してみてください。ミツバチやアシナガバチはこの成分に非常に弱いので、しっかりかけることができたらすぐに駆除することができます。蜂専用のスプレーでも合成ピレスロイドが含まれているものでしたら、効果を発揮できます。
・ゴミ袋
蜂の巣を落とした後に入れる袋もあらかじめ準備しておきましょう。駆除がおわったらしっかりと口を閉じて、けが防止のために蜂の死骸や巣には触れないようにしてください。
・長い棒や虫取り網
蜂の巣が高いところにある場合は長い棒を使って落とすと便利です。蜂の巣を処分する際に虫取り網があると、落とした後の巣をすくうのに直接触る必要がなくなります。
自力駆除の方法
ここではベランダにある蜂の巣を自分で駆除する方法をご紹介していきます。ほとんどの種類の蜂は暗くなると動きが鈍くなりますので、夕方から夜にかけて駆除をおこなうことをおすすめします。
1.蜂の巣から約2~3メートル離れたところから、巣の表面に向かって殺虫スプレーをかけます。蜂が飛び出してきてもそのまま、3分くらいかけ続けてください。
2.蜂が飛んでくのに注意して巣に近づき、巣の近くから巣の中に向けて殺虫スプレーをかけてください。巣の中に残っている蜂を残らずしっかり駆除しましょう。
3.巣の中から蜂が出てこなくなったら、長い棒で巣を落としてゴミ袋に入れましょう。
4.再発防止のために巣があった場所に殺虫スプレーをまいておくとよいです。ベランダに蜂の死骸が落ちていたら、まだ生きていて刺されると危険ですので素手で触らずにトングやほうきとちりとりなどで掃除をしてください。
5.ゴミ袋に入れた蜂がまだ動いていたら、ゴミ袋の中にも殺虫スプレーをしてください。ゴミ袋をしっかりと縛って可燃ゴミとして捨てましょう。
自分で駆除できそうにない……そんなときはプロに相談を
蜂の巣駆除を自分でおこなうには危険が伴います。「危険にさらされることなく駆除したい」「スズメバチの巣があって困っている」「自分で駆除するのはこわい」という方はプロに依頼しましょう。蜂の巣駆除のプロなら、専門的な知識と技術、道具を使用して駆除をおこなうので安心です。
業者に依頼するとなると、気になるのが費用のことですよね。ここでは蜂の巣駆除の費用相場や、よい業者の選びかたをお伝えしていきます。
蜂駆除の費用相場
蜂の巣駆除の費用は、蜂の種類や巣の大きさ、巣のある場所によって変わってきます。ここでは、蜂の種類別の費用相場をご紹介していきますが、費用を詳しく知りたいという方は、現地調査と見積りを無料でおこなっている業者もあるので、実際に見積りを取ってもらうとよいでしょう。
種類ごとの、蜂の巣駆除の料金相場は以下の通りです。
- ミツバチ 約8千円~3万5千円
- アシナガバチ 約9千円~2万円
- スズメバチ 約1万5千円~4万5千円
害虫駆除業者の選び方
蜂駆除業者を選ぶときには信頼できる業者を選びたいですよね。インターネットの口コミ評価が高い業者や、料金を明瞭に提示している業者は安心して依頼することができるでしょう。
また、蜂駆除の業者を選ぶときにチェックしておきたいのが、アフターフォローです。蜂の巣を駆除した後に、再発しないような後処理をしてくれるか、万が一、被害が再発してしまったときに保証はあるのか、といった点にも着目するとよいです。保険に加入しているかどうかも重要です。
蜂駆除をおこなうときに、建物が薬剤によって劣化してしまったり、狭い場所での作業で建物の一部を破損させてしまったりする場合があります。そんなときも保険に加入している業者でしたら、しっかりと補償してくれます。
このような条件を満たしている業者を探しているという方は弊社にご相談ください。弊社では蜂駆除をおこなっている業者をご紹介しています。蜂の巣駆除を賃貸物件でおこないたいという方はお気軽にご連絡ください。
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