クマンバチ(クマバチ)って実は安全?意外な生態・巣・毒について
クマンバチは大きな体と激しい羽音が特徴的なので、その存在感に驚く人もいるかもしれません。しかし、クマンバチは見た目のインパクトとは裏腹に、おとなしい性格をしています。さらに、ほかの蜂とは違う生態をもっているのです。
そこで、今回はクマンバチの特徴と生態についてご紹介します。地域によっては「クマンバチ」という呼び名はオオスズメバチやクマバチの別名として使われることが多いです。
今回の記事でご紹介する「クマンバチ」とはクマバチを指しています。クマンバチの生態を理解することで、遭遇したときの対処法や危険性を知ることができるでしょう。
目次
クマンバチ(クマバチ)の生態
大きく丸い体をもち、黄色に黒の色合いをしていることから、クマンバチに凶暴なイメージを抱く人もいるかもしれません。しかし、クマンバチはスズメバチほど攻撃的になることが少ないのです。
また、ほかの蜂とも違う独特の生態をもっています。そこで、以下ではクマンバチがどういう生き物なのかをご説明していきます。
クマンバチとは
クマンバチはスズメバチに並ぶ大型の蜂ですが、じつはミツバチの仲間にあたります。大柄な体は丸い形をしており、胴体にふわふわとした毛が生えているのが特徴的です。ミツバチ同様に攻撃性が低いため、刺激しない限り刺される危険は少ないでしょう。
また、クマンバチは雌と雄で容姿に違いがあります。クマンバチの雌は額が広く、目が離れています。顔全体が黒色で、胴体だけが黄色いのが特徴的です。
一方で、雄のクマンバチは額が狭く、正面から見ると寄り目のような顔立ちをしています。雌と違って額が黄色いため、見分けやすいかもしれません。
さらに、クマンバチは雌雄問わず、小さな羽をもっています。大きな体に合わない小さな羽ですが、クマンバチは高速で羽を動かすことで飛行できるのです。
クマンバチの稼働時期・一生のサイクル
クマンバチは春から秋にかけて活動します。クマンバチの食料になるのが花の蜜や花粉なので、花が咲いている時期に行動が限定されているのです。クマンバチは活動期のうちに巣を作り、子供を産み育てます。
生まれた子供は成虫になるまで、親のクマンバチからエサをもらいます。育った幼虫はサナギになり、成虫へと姿を変えるのです。成虫後も巣の中で越冬し、春先になってようやく外に出ます。
しかし、ほかの蜂のように、成虫になると働き蜂になることはありません。クマンバチは集団で活動をしないので、成虫になった後は1匹だけで行動をします。クマンバチの寿命は約1年前後なので、生まれた翌年の夏から秋の間に最期をむかえるのです。
クマンバチが好む花【フジ・ニセアカシア】
クマンバチはミツバチ同様に花の蜜を好みますが、とくにフジやニセアカシアなどマメ科植物の花が好物です。クマンバチは蜜や花粉を自分で食べたり、団子状にして子供のエサにしたりします。
また、クマンバチが活動することによって、フジやニセアカシアにも恩恵があります。クマンバチが蜜を採集する際、花粉が付着したまま移動するため、受粉ができるのです。
クマンバチをとおして種を残すことができるため、フジやニセアカシアといった植物とクマンバチとはとても良好な関係といえるでしょう。
「メス」のみが毒針をもつ
クマンバチはほかの蜂と同様、雌だけが毒針をもっています。毒針は卵管という器官が発達したものなので、卵管をもつ雌にしか毒針がないのです。そのため、雄は外敵を刺して撃退することができません。
「オス」が接近してくるのは ”確認のため”
クマンバチの雄は、近くで動くものを見かけると、近寄ってくることがあります。なぜなら、雄は繁殖期になると雌を探し始めるため、動くものを見ると、雌かどうかを確認しに寄って来るのです。
ちょっぴり独特?クマンバチの巣について
蜂の巣といえば、六角形の穴がたくさんあり、木からぶら下がっているタイプが多いです。しかし、クマンバチの巣は、ほかの蜂とは違って木に穴を開けて作られます。以下で、クマンバチの巣の特徴についてまとめてみました。
木に穴を開けて個室の巣を作る
クマンバチは竹垣や枯れ木、木造住宅の壁などに穴を開け、巣を作ります。巣穴の中に単独で卵を産み、子育てをするのです。そのため、木の中に1つだけ穴が開いているときは、クマンバチの巣である可能性もあります。
翌年度以降も使いまわしをする
クマンバチの巣は、何世代にもわたって使い回しにされることがあります。クマンバチは自分の生まれ育った巣を記憶しているため、子供を身ごもると、先代が用意した巣に戻ってくるのです。
また、クマンバチは民家の壁に穴を開けて営巣することもあるため、家の庭などで目撃されることもあります。クマンバチはメスに限り人を刺すことがありますが、メスであっても基本的におとなしいため、巣を見かけても駆除すべきか迷う人もいるかもしれません。
クマンバチに困った場合は、業者に相談してみましょう。知識のある業者に相談することで、駆除すべきかどうかを判断してもらえる場合があります。
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油断大敵!?クマンバチがもつ毒の危険性
先述のとおり、クマンバチはおとなしい性格のため、積極的に人を刺すことは少ないです。しかし、クマンバチのお尻には毒針があるため、絶対に安全とはいえません。そこで、以下ではクマンバチがもつ危険な一面についてご紹介します。
毒の強さはアシナガバチ以下
クマンバチの毒は、アシナガバチやスズメバチほど強くはありません。しかし、クマンバチの針は太く長いため、刺されれば激痛をともなうといわれています。そのため、毒性が低いからといって、安易に近づくのは避けたほうがいいでしょう。
”アナフィラキシーショック” の危険もある
クマンバチの針に刺されると、アナフィラキシーショックを起こす危険もあります。アナフィラキシーショックとは、蜂の毒などが体に入ることでアレルギー反応を起こすのです。そのため、体にかゆみが出たり、息苦しくなったりするなど体調に異常が出ることがあります。
人によって症状の差は大きく、アナフィラキシーショックによる死亡例もあります。そのため、ミツバチやクマンバチのような少量の毒でも注意しなければなりません。
早めに医療機関の受診を……
蜂に刺されたときは、早めに医療機関にかかることが大切です。とくに、蜂に刺された後で体に不調が出てきた場合は、なるべく早い対応が必要になります。そのため、刺された場合は、すぐに病院へ連絡をして受診しましょう。
【予防対策】刺されないためにはどうすべき?
クマンバチに刺されると、激しい痛みやアナフィラキシーショックなどの危険があります。そのため、刺されないように対策をしておくことが重要です。
≪遭遇したときの対処≫
クマンバチに遭遇した場合は、以下のような対処法があげられます。
- 勢いよく振り払わない
- ゆっくりとその場を離れる
- 大きな声を出さない
蜂を振り払ったり、すぐに走って逃げたりしようとすると「攻撃された」と判断される場合があります。また、大きな声でも刺激になることがあるのです。そのため、蜂が接近してきても、まずは落ち着いて、できるだけ静かに、ゆっくりとその場を離れましょう。
≪クマンバチが好む環境を作らない≫
クマンバチは、気に入った場所に巣を作る傾向が強いです。そのため、クマンバチに巣を作られないための環境を整えておくといいでしょう。以下では、クマンバチの巣作りの予防方法についてまとめました。
- 家や周辺の庭木に木酢液をかける
- 穴を木工用のパテでふさぐ
木酢液は昆虫が嫌う臭いを発します。木酢液とは、木炭を生産する過程でできたもので、強い酸性の液体です。木酢液の独特の臭いは、虫よけになります。
そのため、クマンバチが巣を作りやすい軒下や庭木、竹垣などにかけておくと、クマバチが嫌う環境を作るのに効果的です。木酢液はホームセンターやネット通販などで購入できます。
また、すでに巣を作られている場合は、巣穴を木工用のパテでふさぐという手もあります。一度使われた巣穴は、次の世代のクマンバチが使用するため、ふさぐことで使い回しを防げるのです。
それでもクマンバチが現れる場合は、業者に駆除してもらうのもいいでしょう。業者に任せることで、安全に駆除・対策をおこなってもらえるのです。
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