クマバチはモフモフかわいいし毒も弱い?実際の生態を詳しく学ぼう!
みなさんは、クマバチという種類のハチを見かけたことはありますか?もしかしたら、どこかで見たことがあるなんて方もいるかもしれません。
ハチというと、危険なイメージがありますよね。クマバチは他のハチと比べてどのような見た目をして、どのような危険性があるのでしょうか。
気になるクマバチの生態や、攻撃性、起こりうる被害についてお伝えします。もし家に巣を作られてしまったら、早めに業者へ駆除の依頼をしましょう。
目次
クマバチ(クマンバチ)の特徴と生態
クマバチといわれたら、みなさんはどのような見た目を想像しますか?実際に見たことがある方は、かわいい!と感じる方もいるかもしれません。そんなクマバチの見た目の特徴から、生態、食べるものについてご説明しようと思います。
クマバチのことを知ったら、いつの間にかトリコになっているかも……。
ずんぐりボディーは、まるでハチ界のクマさん
クマバチは体長2cm以上あり、見た目はずんぐりした体をしています。ハチといえば、黒と黄色の線が交互にあるイメージがあるかと思いますが、クマバチはそのような見た目とまったく異なります。
クマバチは、胸のあたりに黄色のふわふわした毛をまとっており、まるで洋服を着ているかのような見た目をしています。胸以外のところは黒く、小さな羽根もかすかに黒い色をしています。ぱっと見、他のハチに比べて大きいので、クマさんのようなかわいらしい印象が感じられます。
クマバチの繁殖期と寿命
クマバチの寿命は1年程といわれています。主に、カスミザクラなどが咲く晩春~中秋まで活動しており、冬を越した後に、繁殖に入ります。街中でよくいる場所は、フジやニセアカシヤなどの花であり、訪花しているところを見ることができます。
クマバチの食生活
クマバチは、花の蜜や花粉を主食とします。夏から秋にかけていろんな花をめぐります。いろんな種類の花の中でも、特に好きなのが、フジの仲間の花です。この花は、蜜を守るように固くなっている特徴がありますが、クマバチ特有の頑丈な頸であけるこができます。
クマバチが蜜を飲もうとすると、花弁の中にある花柱などが裸出し、胸部や腹部に花粉が付着します。そのようなことから、フジはクマバチと相性がよく、花粉媒介のパートナーであると考えられています。このような、クマバチによって花粉を媒介する花をクマバチ媒花と呼ばれ、フジのほかにも、ユクノキや、熱帯果実なども分類されます。
クマバチファミリーの暮らし
クマバチの巣は、初夏にメスが木造家屋の垂木や太い枯れ枝に細長い巣穴を掘ります。一つの巣穴には、複数の個室があります。また、一度作った巣は何世代にもわたって、受け継がれていきます。夏の間に羽化した子供は、まだ性的に発達していないため、亜成虫と呼ばれます。
亜成虫は、巣から出ずに、親が運んでくる花粉や蜜をもらいます。また、外からやってくる敵を防ぐこともできます。このような、親と子が一緒に暮らす状態は、他の単独性のハナバチでは見られない生態であり、亜社会性と呼ばれます。
羽がとても小さいのに飛べる理由
クマバチの特徴として、大きな体と小さな黒い羽根があるとお伝えしました。そんな大きな見た目をしていて、なぜ飛べるのか気になりますよね。
その秘密には、空気の粘性が関係していました。人が水の中で手足を動かせば、浮くことができるように、ハチも空気中にある粘性を利用して、その場で浮く状態を維持しているのです。小さな羽根をそのようにコントロールできるなんて、意外と器用ですよね。
クマバチは性格もフワフワ温厚でマイペース
見た目がかわいらいいクマバチですが、攻撃性があるかどうかは気になりますよね。もし攻撃してきやすいハチでしたら、見た目で油断している間に刺されてしまうなんて危険性があるかもしれません。
そんな、気になるクマバチの攻撃性や性格についてお伝えいたします。
オスはほとんど攻撃性がない
クマバチは、基本的に温厚な性格ですので、めったに攻撃をしてくることはありません。羽音が大きいため、近くにいるのを発見すると一瞬びっくりしてしまいますが、安心してください。しかし、メスは人を刺すことがあります。ただ、すべてのハチにいえることですが、こちらが刺激を与えない限り刺されることはありません。絶対に、捕まえようとしたり、攻撃をしたりしないようにしましょう。
なぜクマバチの攻撃性は低いの?
クマバチは、なぜ攻撃性が低いのでしょうか。そもそもクマバチは、ミツバチと同じように花粉や花の蜜などを主食とする花蜂に分類されます。このようなハチは、スズメバチのように強い攻撃性ももっていません。
また、クマバチのオスは毒針がありませんので、無害な昆虫ともいえます。ミツバチと少し違うのは、集団で行動をしないことです。
マイペースな性格ゆえに蜜収集が苦手……
クマバチは蜜を収集するのですが、ミツバチに比べて集団で行動をしないので、蜜を集めるのに時間がかかってしまいます。効率が悪いともいえるでしょう。
しかし、クマバチは蜜を集めるスピードが遅い一方、特有の縄張り意識の強さで、巣に近づく生き物を追い出すことができます。地道に集めた蜜は、自分たちで守り抜くのです。
そんなクマバチですが、繁殖期になるとメスを追いかけます。間違って別の生き物を追ってしまう、ちょっぴりドジな一面も……。
もしクマバチのメスに刺されたらどうなる?
クマバチのオスは毒針がないといいましたが、メスには毒針が存在します。もし、クマバチのメスに刺されてしまったら、どんな危険性があるのでしょうか。刺されたときに起こるリスクについてお伝えいたします。
毒性は低いがアナフィラキシーショックに注意
クマバチのメスがもつ毒は、人が死ぬような強い毒ではありません。他のハチの毒性と比べると、ミツバチよりも毒性が低く、ハチの中でも一番弱い毒をもっているといってもようでしょう。しかし、クマバチの針は太く、当然刺されると痛いです。
ときには、腫れてしまうことがありますので、危険性が低いからといって、触らないようにしましょう。
クマバチだけにいえることではないですが、ハチに刺されると、アナフィラキシーショックという症状を起こしてしまうことがあります。この症状は、毒性関係なく起こってしまうアレルギー反応であり、発症すれば命の危険性に関ってしまう恐ろしいものです。
刺されてしまっても、毒性が弱いので、毒が原因で死ぬ可能性は低いですが、アナフィラキシーショックが原因で命を落としてしまうことがありますので、刺さされても大丈夫なんてことは決してありません。
かわいいクマバチ、でも家に巣を作られたら大変!
性格も温厚で、かわいい見た目をしているクマバチですが、家に巣を作られてしまった場合は、どのような被害があるのでしょうか。クマバチは、巣を作るときに、木で作られた家に穴をあけてしまうことがあります。巣を作る材料にもされてしまいますので、どんどん家の木が削られてしまうことがあるのです。
いくら危険性が低いといっても、そんなに身近に巣があったら、刺される可能性も高まるでしょう。もしクマバチの巣を見つけたら、すぐにプロのハチの巣駆除業者に依頼をしてください。決して、自分で何とかしようと触らないようにしてくださいね。
まとめ
クマバチの見た目はかわいらしく、丸くて小さな羽根が特徴です。花の蜜や花粉を集める、ミツバチと同じ花蜂に分類されます。性格も温厚で、攻撃性も低いです。
クマバチのメスには毒針がありますが、毒性は低いです。しかし、刺されても大丈夫というわけではありません。毒性とは関係なく、アナフィラキシーショックの症状が出てしまうことがあるのです。見かけたときは、かわいいからと決して触らないようにしてください。
もし家に巣を作られてしまったら、すぐに専門の業者に駆除の依頼をしましょう。いくら温厚な性格でも、近くに巣を作られてしまったら、刺さされる危険性もあります。ときに、木造建築に穴をあけたりすることもありますので、早めに駆除しましょう。
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