蜂駆除の方法と自分でできる目安を解説!業者に任せるのが安全で確実
蜂駆除は蜂の種類や状況によっては自分でできる場合もありますが、安全を第一に考えるなら業者に頼むのがおすすめです。蜂の巣がどの程度成長しているのかによって、駆除の難易度は変わります。初期段階の蜂の巣であれば、個体数が少なく危険性も低いです。
しかし、ある程度成長したあとだと、数が増えて攻撃性も高くなります。とくにスズメバチは非常に攻撃的で、刺されると死亡することもあります。自分で蜂駆除の作業をおこなうことには、大きな危険をともなうのです。
このコラムでは、蜂駆除が自分でできるかどうかを判断するポイント、安全な駆除方法、業者の費用について解説します。蜂の巣ができてしまってお困りの方は、まずこのコラムをご覧ください。
目次
蜂駆除をおこなう前に確認すべき4つのこと
家の周辺に蜂の巣ができているときには、まずは蜂から身を守り、蜂の巣が自分で駆除できそうかを判断しましょう。自分で駆除できるかどうかは、以下の4点を確認すれば判断できます。ただし、これはあくまで目安なので、無理はしないようにしましょう。
また、蜂の巣に不用意に近づくと蜂に攻撃されるおそれがあります。確認する際にはできるだけ露出のない服装をしましょう。蜂は黒い色に反応して攻撃する習性がありますので、黒い服を着ないことも大切です。大きな音や急な動きは避け、蜂を刺激しないよう気をつけましょう。
蜂の種類|スズメバチには要注意!
家の周辺に巣を作ることが多いのは、「スズメバチ」「アシナガバチ」「ミツバチ」の3種類です。このなかでも、スズメバチを自分で駆除しようとするのは危険です。
スズメバチは非常に攻撃的な蜂で、巣に近づいただけで攻撃してくることがあります。その針には強力な毒があり、刺されると呼吸困難などを引き起こします。スズメバチに刺されて人が死亡する事故が、毎年15~30件程度発生しているのです。自分で対処しようとするのは危険ですので、早急に業者に駆除してもらいましょう。
スズメバチかどうかは、巣の形を見ればわかります。スズメバチは球状でマーブル模様の巣を作ります。その大きさは60cm以上に達することもあるのです。アシナガバチの巣はお椀をひっくり返したような形で、底面には六角形の巣穴が無数に見えるのが特徴です。ミツバチの巣は板状で平面的に広がり、何枚か重なっていることもあります。
駆除する時期|6月以降は危険!
スズメバチやアシナガバチは夏以降に繁殖期を迎え、女王蜂は巣のなかで大量の卵を産みます。その女王蜂を守る働き蜂は、この時期にとくに攻撃的になるのです。6月~10月ごろまでは比較的温厚なアシナガバチであっても、自分で駆除しようとするのは危険です。
ただし、ミツバチは巣にこもって冬を越す性質があるため、その前後の時期は活動が活発になります。10月~11月、2月~3月ごろには攻撃的になっている場合がありますので、この時期の駆除はリスクが大きいといえます。
巣の大きさ|15cm以上には手を出さない!
アシナガバチやミツバチであれば自分で駆除できる可能性がありますが、あまり大きな巣ができているときはやはり危険です。できたばかりの小さな巣はまだ作りかけの段階なので、そこに住む蜂は数が少なく攻撃性もそれほど高くありません。
しかし、15cmを超えるような大きさになると巣は成熟しており、そのなかにはたくさんの蜂や卵がいます。巣を守る防衛本能が高まり、外敵に対して非常に攻撃的になっているのです。個体数も急激に増えているので、刺激すれば一斉に攻撃される危険があります。
巣の場所|閉所・高所は難しい!
蜂は雨や風をしのぐことができて、外敵が少なく出入りがしやすい場所に巣を作ります。屋根の軒下や庭に植えてある樹木、物置や天井裏、エアコンの室外機のなかなど、普段あまり目につかない場所にいつの間にか巣が作られていたというのはよくあることです。
蜂を駆除する際には、蜂の巣を完全に撤去しなければいけません。そのため人の手が届きにくいような狭い場所や、作業が危険な高い場所に作られた巣は、自分で駆除するのは困難です。
駆除に失敗して蜂を刺激すれば攻撃されますし、作業中に転落すると大変です。また、天井裏や床下など閉鎖的な空間では逃げ場がなく、蜂に刺される危険が高まります。自分で安全に巣を撤去できそうかどうか、作業動線を確認しましょう。
どんな状況であれ、蜂の巣駆除には危険をともないます。自分で駆除できそうかわからないという場合は安易に判断せずに、プロに相談するのがおすすめです。蜂の巣駆除に関して相談する方法については、この後の「蜂駆除は相談することをおすすめします!」で解説します。
蜂駆除の手順とその後の予防策
どんな蜂でも駆除の作業は危険ですので、なにより安全におこなうことが第一です。駆除を自分でおこなう際には万全の準備をして、適切な手順を確認してから取りかかりましょう。蜂駆除の準備と手順、駆除後の予防方法について解説します。
蜂の巣駆除に必要なもの|防護服・殺虫スプレーなど
安全に蜂駆除をおこなうには駆除に使う道具はもとより、蜂の攻撃から身を守る用意が必要です。必ず以下のものを準備しておきましょう。
・防護服
蜂の駆除に適した専用の防護服がありますので、安全のために必ず着用してください。ヘルメット、顔を保護するプロテクター、手袋やブーツがついて、全身を隙間なく覆うことができるものがよいでしょう。
防護服を適切に着用することで、服の上から針で刺されたり隙間から服のなかに侵入されたりするのを防ぐことができます。購入すると10万円以上かかってしまうことがありますが、自治体などで貸し出している場合もありますので、一度確認してみるとよいでしょう。
・殺虫スプレー
蜂の駆除は、基本的にスプレータイプの殺虫剤を使っておこないます。ゴキブリやハエなどさまざまな虫に効果のある殺虫スプレーもありますが、蜂駆除に使うのであればおもに蜂に特化したものがよいでしょう。ピレスロイドという成分を含んでいるものは速効性があり、蜂を追い出す効果も高く予防としても使えるのでおすすめです。
・棒
蜂の巣を撤去するときには手で直接触れずに、棒でつついて落とします。巣にあまり近づかなくて済むよう、ある程度の長さがあり、かつ容易に扱える重さのものを用意しましょう。
・ほうきとちり取り
死んだ蜂であっても、直接手で触れると針が刺さってしまうことがあります。駆除した蜂を集めるときには手ではなく、ほうきとちり取りを使いましょう。
・ゴミ袋
蜂の巣や死骸は基本的に可燃ゴミとして、自治体のゴミ回収に出します。自治体指定のゴミ袋を用意しておきましょう。
安全第一!蜂駆除の手順
自分で蜂駆除をする手順を解説していきますが、安全のためにいくつか注意点があります。まず、駆除の作業は夕方以降におこないましょう。日中はエサを取りに外へ出ている蜂がいるため、まとめて駆除ができません。また、気温が低くなってからのほうが蜂の動きが穏やかになるので、駆除がしやすくなります。
作業の効率や万が一の場合を考慮して、駆除作業は必ず2名以上でおこなってください。また、逃げ出した蜂が近隣の人に危害を加えるおそれがありますので、蜂の駆除をするということを事前に周囲に知らせておきましょう。
【蜂駆除の手順】
(1)巣の位置を確認して、作業に必要なスペースを確保します。殺虫スプレーの成分が風で流されてしまわないように、風上側から作業をおこなえるようにしましょう。
(2)防護服を確実に着用したら、2~3mほど離れた場所から巣の穴に向かって殺虫スプレーを噴きつけます。
(3)巣から蜂が一斉に飛び出してきます。周囲に散らばるものもいますが、殺虫スプレーがかかっている蜂はしばらくすれば死んでしまうので心配はいりません。逃げた蜂にはかまわず、巣に向かって殺虫スプレーを噴射し続けましょう。
(4)数分間噴射を続けて蜂が出てこなくなったら、巣に近づいて穴のなかに向かって殺虫スプレーを噴射します。巣のなかに残っている蜂を確実に駆除するのです。
(5)蜂の気配が完全になくなったら、巣を棒でつついて落とします。落ちる位置にゴミ袋を用意しておくとよいでしょう。
(6)周囲の蜂の死骸もほうきで集め、巣と一緒にゴミ袋に入れます。巣には蜂のサナギが残っているかもしれませんので、袋の上から巣をつぶし、念のため袋のなかに殺虫スプレーを噴きつけておきましょう。
(7)ゴミ袋の口を確実に閉じ、自治体のルールに従ってゴミ回収に出します。
駆除の後には予防対策も
蜂の巣を撤去しても、しばらくは巣があったあたりを蜂が飛んでいることがあります。駆除の際にたまたま外にいた蜂が戻ってくるのです。しばらくすれば別の場所へ移動することが多いですが、同じ場所に再び巣を作られてしまうおそれもあります。駆除をおこなった後1週間程度は、その周辺に殺虫スプレーを散布しておきましょう。
また、蜂の予防には木酢液も効果的です。木酢液は園芸などで使われる殺菌効果のある薬剤で、ホームセンターやドラッグストアで販売されています。木酢液の独特の臭いを蜂は嫌うため、蜂よけに効果があるのです。殺虫スプレーに比べて価格が安いので、日ごろの予防にもおすすめです。使うときには水で薄めたものをまくか、容器に入れて置いておきます。
蜂駆除を業者に依頼した場合には、その後の対策についても相談できます。蜂にくわしいスタッフが状況に応じたアドバイスをしてくれますので、一度相談してみるとよいでしょう。
蜂駆除は相談することをおすすめします!
蜂を自分で駆除することが難しそうだと判断したら、知識や経験が豊富な人に相談してみましょう。蜂の駆除を依頼したり相談したりできるところには、自治体か民間の駆除業者があります。それぞれ特徴を見てみましょう。
自治体での駆除は対応に違いがある
蜂は人に危害を加えることがあるため、蜂の巣ができたときに対応してくれる自治体もあります。なかには無料で駆除してもらえるところもありますので、一度相談してみるとよいでしょう。
各自治体によって対応の内容には違いがありますので、確認が必要です。対応の内容は、おもに以下のようなものがあります。
・自治体の職員やボランティアの人が駆除をしてくれる
職員やボランティアが駆除をしてくれる自治体では、費用は無料であることが多いです。ただ、対応する人は蜂に関してプロではないので、作業の確実性にはばらつきがあります。また、作業が難しいと判断されたときには民間の業者に委託されることがあり、その際には費用がかかることもあります。
・補助金がもらえる
自治体が委託している民間の業者を紹介してくれるといった自治体では、その業者に依頼する費用は有料です。この費用はいったん支払いますが、申請をすれば補助金として還ってくる場合もあります。
ただ、補助金が出るのはとくに危険なスズメバチに限るということが多く、金額には上限がありますので確認しておきましょう。また、補助金を申請するには自治体が指定した業者に依頼しなければならないこともあります。
・防護服などを貸し出してくれる
代わりに駆除をしてくれたり業者を紹介したりといった対応がない代わりに、防護服など自分で駆除をするための道具を貸し出してくれるというところもあります。自分で駆除しようと考えているときにはその費用を抑えることができますので、利用してみるとよいでしょう。
蜂駆除のプロなら今後の対策も!作業内容と料金相場
【蜂駆除業者への依頼と作業の流れ】
(1)業者に電話やメールで相談します。自治体は営業している時間が限られていますが、蜂駆除業者では24時間対応しているところもあり、すぐに対応してもらうことが可能です。
(2)業者のスタッフが現場へ駆けつけ、見積りを作成します。蜂の種類や巣の大きさ、場所などによって費用は変動します。作業をはじめる前によく確認しておきましょう。
(3)正式に依頼をして日程を決めたら、業者が安全に駆除作業をします。
(4)自治体が無料で対応してくれるのは基本的に巣の撤去だけですが、業者では残っている周辺の蜂も確実に駆除してくれます。
蜂駆除業者の大きなメリットは、施工に対して保証やアフターフォローを用意しているという点です。作業の後に再び巣ができてしまったときには無料で再施工してくれたり、作業中に傷つけた箇所の修理費を負担したりといった保証などがあります。予防の薬剤散布やトラップの設置、定期的な調査といった駆除後のサービスも用意されているのです。
・蜂駆除業者の料金相場
蜂を駆除する費用は、スズメバチは1万円~5万円程度、アシナガバチやミツバチは8,000円~4万円程度といったところでしょう。費用に大きな差があるのは、巣のある場所や大きさ、駆除をおこなう時期によって難易度が変わり、それに応じて追加料金が加算されることがあるからです。正確な費用を確認したいのであれば、一度見積りを取る必要があります。
また、業者によっても設定している料金に差があります。できるだけ費用を抑えて納得のいくサービスを受けるには、いくつかの業者の見積りを比較して業者を選ぶのがおすすめです。
どこの業者に見積りを依頼すればよいのかわからないというときには、弊社にご相談ください。弊社には数多くの蜂駆除業者が加盟していますので、ご相談いただければそのなかから最適な業者を選んで無料でご紹介します。見積りは無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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